Stínojádro 構造解説← プリセット一覧

Narsh がこの音の芯。鍵を押すと即座に立ち上がり、押している間は鳴り続ける。ピークから消えるまで 2.61 秒。7回測っても波形は完全に同じだった。付属プリセット782音との比較では、テクスチャ感が上位 0.4%、クリーンさが上位 2.7%。

フレーズ16秒・118音の演奏0:00/–:––
マクロ操作演奏しながら M3 Cutoff を 0→100%0:00/–:––
単音A4 を1音・下の図を測った音0:00/–:––

波形はこの音そのものから描いています。クリックでその位置へ。音量は5音で揃えてあります(MP3 192kbps・プリセット本体は非圧縮)。

音源だけフィルタも FX も切った状態0:00/–:––
+フィルタFX はまだ切ってある0:00/–:––
完成そのまま0:00/–:––

同じ演奏を、段を1つずつ足しながら鳴らしています。音量は3本とも揃えてあります

音の時間変化
実測エンベロープ(7回のレンダ・中央値(毎回ほぼ同一))0-20-40-60DSR鍵を離す0秒1.5秒3.0秒dB

7回鳴らして測りました。鍵を押している間は鳴り続けます。毎回まったく同じ形で鳴ります(変調による揺れがありません)。

A 立ち上がりD 減衰S 持続の高さR 余韻
10 ms915 msピークの -18 dB620 ms

A=発音からピークまで/D=ピークから持続の高さへ落ちきるまで/S=持続の高さ(ピーク比)/R=鍵を離してからピークの −40 dB まで。ツマミの内部値ではなく鳴った音から測った値なので、フィルタや変調の影響も含んだ、実際に聴こえる時間です。

実際の配線(左→右・信号順)FBAuxフィルタSV2フィルタFMInsert FX 1AnimaInsert FX 2Insert OscInsert FX 3UtilityNoise 1 75%NarshNoise 2 0%NarshOSC 1 100%053. Dragon CrushOSC 2 49%135. Atari SQUnit FX 1Eco Reverb出力

■ 音源(バーは音量ツマミ) □ 処理 ┄ 固定経路(Unit FX は Serial) ┄ FB=フィードバック

左→右は Massive X のルーティング画面と同じ向きです。配線は保存されている実データ、並びは信号の流れ順。Aux はどの音源からでもオシレータの位相を揺らせる位相変調バスです。

演奏で動かせるところ
マクロ名前つながっている先現在位置
M1WT Pos 1OSC1の波形の位置50%
M2Osc 1 LvlOSC1の音量100%
M3Cutoffフィルタのカットオフ64%
M4Osc 2 LvlOSC2の音量49%
M6Resoフィルタのレゾナンス1%
M7Attackアンプ EGのアタック0%
M8Releaseアンプ EGのリリース21%

Massive X の Macro ページのツマミです。「現在位置」はこのプリセットを読み込んだ直後の値。

使っている音源
OSC1053. Dragon Crush Monster / Mirror
Monster 系の波形:名前のとおり荒々しい音色で、強い個性を持つ。
形奇数倍音だけで出来ている、上の倍音が少ない
位置を動かすと少し変わる(端から端で明るさが 1.8 kHz 動く・157波形中 真ん中あたり)
音の印象Deep(上位 19%)
付属音での使われ方ファクトリーの 720 音のうち、この波形を使っているのは 1 音だけです。
読み方 Standard・位置 50% で単体で鳴らして比べた値
音量 100%
抜くとかなり変わる
OSC2135. Atari SQ Mixed / Formant
Mixed 系の波形:まったく異なる波形を混ぜたもの。走査する場所で表情が変わる。
形奇数倍音だけで出来ている
位置を動かすと少し変わる(端から端で明るさが 3.1 kHz 動く・157波形中 真ん中あたり)
音の印象Deep(上位 22%)
付属音での使われ方ファクトリーでこの波形を使う 6 音には Digital(2.9倍・3/6 音)、Synthetic(0.8倍・4/6 音) が多い(倍率は全体の出現率との比)。
読み方 Standard・位置 50% で単体で鳴らして比べた値
音量 49%
抜いてもあまり変わらない
Noise1Narsh(Processed) Processed / Key Track
荒く濁らせた加工音。
音量 75%
抜くと音色が最も変わる
Noise2Narsh(Processed) Processed / Key Track
荒く濁らせた加工音。
音量 0%
抜いてもあまり変わらない

レベル 0 のものも、何を積んだかの記録として残しています。
波形の性格は 157 個を同じ条件で比べた順位です(一覧を見る)。このプリセットでの読み方は上の表のとおりなので、実際の音はそこから変わります。「抜くと」は、その音源だけ止めて測った音色の変わり方です。

音を形づくっているもの
Anima

ディレイライン+オーディオレート変調+フィードバックで、元の音に無かった側帯波を足す。コムフィルタ/フランジャーの派生で、MIDI のピッチに追従する。

元の音に無かった側帯波を足す。コムフィルタ/フランジャーの派生
Anima 70%
DW 88%原音とエフェクト音の混ぜ具合(Dry/Wet)
FB 100%出力を入力へ戻す量
LFOmode Slow
Rate 62%変調の速さ
Route Pos
Smear 49%
Tuning 55%
低い方を 9 dB削り、全体を 6 dB下げています。

Insert Osc

サイン/ソー/パルスの独立したオシレータを FX 枠に置くもの。波形オシレータに音を足せる(位相を合わせるとサブオシレータになる)。

独立したオシレータを足す。位相を合わせるとサブオシレータになる
Lock Off1
Mix 14%混ぜ具合。ただし0% にしても素の音には戻らない(実測 4,775 Hz → 5,019 Hz)
Pol +
外して測りましたが、違いはばらつきの範囲でした(この音ではほぼ効いていません)。440 Hz のサイン波に挿すと、明るさが 442 Hz から 4,974 Hz まで上がります。20 機種中 3 番目に上を足します

Eco ReverbUnit FX X

部屋の種類を模した17のモードを持つ残響(マニュアル上の名前は Reverb)。高い方を 8 dB削り、全体を 5 dB下げています。

Chorus 45%
Color 63%明るさの色づけ
DW 72%原音とエフェクト音の混ぜ具合(Dry/Wet)
Feed 49%残響のフィードバック量。長さに効く
Size 56%残響の空間の大きさ
preDel 0%残響が始まるまでの遅れ

NonLinearLabUnit FX Y

オーバードライブ/ディストーション各種と、キャビネットのシミュレーション。高い方を 10 dB足し、全体を 2 dB上げています。

Cabinet Off
Drive 34%入力を持ち上げて飽和させる量
DriveType Hard Clip
HPpost 43%
HPpre 58%
Inertia 60%
LevCO 42%
Mix 31%原音とエフェクト音の混ぜ具合
Submode Glue
TrueStereo Mono

StereoDelayUnit FX Z

左右のディレイタイムを別々に設定できるステレオディレイ。外して測りましたが、違いはばらつきの範囲でした(この音ではほぼ効いていません)。

Character Warm
Color 43%明るさの色づけ
DW 43%原音とエフェクト音の混ぜ具合(Dry/Wet)
FB 23%出力を入力へ戻す量
Flutter 44%
Input 60%
Latch Off
Mono L/R
Route Cross
SyncFree Free

部品の性格
SV2|LP4 フィルタstate-variable 型の多モード。色を付けず歪ませない素直な効き方で、音を整えるための道具として広く使える。この音では、1.6 kHz から上を落としていて、6.5 kHz では 36 dB 下がります(1オクターブごとに約 15 dB)。鍵盤の高さに 16% 追従します。実際に測定してみると、入力を切ってレゾナンスを上げても自分では鳴り出しません(同じなのは Asimov、Comb。Blue Monark は鳴り出します)。LP4 は、この機種の他の型より高域を削る設定です(他へ替えると 13〜28 dB 増えます)。操作
カットオフ 64%フィルタが効き始める周波数。下げるほど上の倍音が削られて暗くなる
レゾナンス 1%カットオフ付近を持ち上げる量。上げるほどその高さが際立ち、癖が出る
キートラック 16%カットオフを鍵盤の高さに追従させる量。0 だと高い音ほど暗くなる
Mirror 波形の読み方波形を行って戻って読む。Ratio を上げすぎると折り返しが起きてハードシンク的な音になる。
Formant 波形の読み方音程を変えても振幅が変わらないように波形を操作する。音程が動いても波形が固定されているように聴こえる。

Massive X 公式マニュアルの記述にもとづきます。

この音の組み立て方
  1. 音源を選ぶ
    Narsh(Processed)(Key Track)、053. Dragon Crush(Mirror)、135. Atari SQ(Formant) を重ねます。
  2. フィルタで骨格を作る
    SV2|LP4 で 1.6 kHz から上を落とします(1オクターブごとに約 15 dB)。
  3. 時間の形を決める
    立ち上がり 10 ms、減衰 915 ms、持続はピークの -18 dB、余韻 620 ms。
  4. FX で仕上げる
    効いているのは Anima、Utility、Eco Reverb、NonLinearLab。Insert Osc、StereoDelay は外しても差が出ませんでした。
  5. 演奏できるようにする
    マクロ 7本 を配線します(WT Pos 1、Osc 1 Lvl、Cutoff、Osc 2 Lvl …)。
付属ライブラリの中での位置

マレット(鍵盤打楽器) か ピアノ・鍵盤 がマッチしそうです。偶数倍音がなだらかで立ち上がりが鋭いところが似ています。付属 625 音を同じ条件で測って比べています(同じ測り方で付属音を判定し直すと、上位2つまで見て 72%)

弾き方を変えると、こう変わります。

ハウス風
トラップ風
アンビエント風
ポップ風
選択したプリセットのみで演奏しています。使ってみて合いそうなジャンルがあれば感想を聞かせてください
BOOTH で入手するX で感想を送る

音の測定

同じ条件で録音した付属プリセット782音の中での順位(音と言葉の近さを測るモデル CLAP による)。言葉は、聴き分けられるかを先に確かめたものだけを使っています。

言葉付属プリセットと比べると
テクスチャ感 textures上位 0.4%
クリーンさ Clean上位 2.7%
金属質 Metallic上位 4.6%
空間の広がり atmospheres上位 5.8%
パッドらしさ pads上位 11.3%
深さ Deep上位 18.0%

Massive X は Native Instruments 社の製品です。